血液型と性格
私が司法修習生だったころ、先輩の裁判官か弁護士から「法曹の人間(裁判官や弁護士など)はB型が多いんだよ」と言われたことがあります。確かに、周りの弁護士を見渡しても、A型が一番多いといわれる日本人の比率に比べ、B型の弁護士の割合が多い気がします。
昔から、血液型と性格の相関関係についてはあれこれ言われてきていますが、B型といえば「マイペース」と言われることが多いのではないでしょうか。司法試験を目指す人というのは、サラリーマンなどのように組織に属するのではなく、独立志向が強く、自由を大事にしたい気持ちが強かったのだろうと思うと、法曹というのは「マイペース」なB型の人に向いているということなのでしょうか。
ところで、血液型と性格の相関関係というのは、本当にあるのでしょうか?以前、新聞の記事の中で、お医者さんが非常に強く否定的な見解を述べられていたことを、非常に興味深く読ませていただいたことがありますが…。
確かに、医学的には、根拠も証明もないのかもしれません。しかし、みなさんも感覚的には「A型の人は几帳面で細かい」「B型の人はマイペースだ」と言われたとき、当たらずといえども遠からずと思うのではないでしょうか。その感覚が全くの的外れとも思えません。
あくまでも私の個人的な意見ですが、私は、血液型と「性格」に相関関係があるのではなく、もっと根本的な性質の部分での共通性はあるのではないかと考えています。「性格」というと「おとなしい」「活発」「元気」「控えめ」「やさしい」など非常に細かくなってきますし、こういった「性格」は基本的に人それぞれ違って当たり前ですから、これを血液型と結びつけて一括りにしようとすると、違和感を感じる人がいてもおかしくないと思います。先のお医者さんの見解も、このように血液型と「性格」を結びつけて捉えようとするから生じる問題なのではないかと思います。
そこで、「性格」ではなく、「物事を判断するときのウエイトの置き方」という点に着目をしてみるとどうでしょうか?
私はA型なのですが、何か物事を判断するとき、いつも周りの人がどう思うか、周りにどんな影響があるか、そんなことをよく気にしています。もちろん最終的な判断は自分の決断なのですが、そのときにより気にかけるのは、自分の外側(周囲)にあるものだと感じるのです。逆に、B型の方を見ていると、私が気にするような自分の外側(周囲)の些細なことまでは気にかけず、いつも「自分」というものをとても大事にして物事を考えているように感じます。これはB型の人が周囲に気を遣わないという意味ではなく、例えば人助けしたいと思ったときでも、B型の人はあくまでも「自分が助けたいからそうする」と考え、A型の人は「その人がかわいそうだから、放っておくとまずいからそうする」と考えるのではないか、と思うのです。まとめれば、「A型の人は自分の外側(周囲)を重視して判断する」「B型の人は自分の価値観・判断(内側)を重視して判断する」という区別が可能であり、また、こういった抽象的なレベルで言えば、血液型ごとの共通点はあるように思うのです。
とはいえ、じゃあO型やAB型はどうなんだ?と言われると、どういう共通項で括れるかは、今のところ全く思いつきません(AB型はそのときそのときでA型らしく外側(周囲)を重視したり、B型らしく自分の価値観・判断(内側)を重視したりする、とはいえるかもしれませんが、これじゃあ答えになっていませんよね…)。
まあ、こんな考え方もあるかもね、という程度でお聞き流しいただければと思います。