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こんなときどうすればいい?

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借金問題

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1. 債務整理のメニュー

1 破産(自己破産)
2 民事再生(個人再生)
3 任意整理
4 過払い金とは?
5 その他の手続

1 破産(自己破産)

 破産とは、本来、支払い不能状態に陥ってしまった方について、裁判所が支払不能状態にあることを認定する手続のことをいいます。この裁判所による認定のことを「破産手続開始決定」といいます(以前は「破産宣告」と呼ばれていたものです)。

 破産手続が開始すると、法律上の原則的な手続としては、「破産管財人」という立場の人が裁判所から選任され、この破産管財人が破産者の財産を管理することになります。
 もっとも、破産を申し立てる方の多くは、既に財産がほとんどなくなっていることが多く、そんな場合にまで破産管財人を選任しても管理する財産がなく、あまり意味ないということもあります。そこで、裁判所は、財産がない場合など一定の場合には、破産管財人を選任せず、破産手続開始決定と同時にすぐその破産手続を終了してしまう決定(廃止決定)を出すことがあります。この、破産手続の開始と同時に出される廃止決定を「同時廃止」と呼びます。この同時廃止の決定がなされる場合のことを、いわゆる「自己破産」と呼んでいるのです。

 自己破産の場合、破産の手続自体は廃止決定により終了していまいます。しかし、これだけでは、実は借金はなくなりません。厳密には、破産手続とは別の「免責手続」という、借金を免除してもらうための手続が必要となります。
 通常、破産を申し立てる目的はこの「借金を免除してもらう」ことだと思いますが、実は、現在の破産法では、破産を申し立てた際に「免責の手続を申し立てない」と言わない限り、免責も申し立てたことになっています(法人の場合は除きます)。よって、破産手続が廃止決定により終了すると、通常は自動的に免責の手続が残ることになるのですが、破産と免責が厳密には別の手続であるということは知っていたほうがよいと思います。
 裁判所は、破産手続が同時廃止により終結した後、免責の手続として、債権者に対して、破産者を免責することについての意見を求める期間を設けます。その上で、同時廃止からだいたい2〜3ヶ月後くらいに免責を認めるか否かの決定を出します。この免責を認める決定が出て、ようやく借金を免除してもらうことができるのです(厳密には、免責決定に対しては不服申立ができますので、不服申立期間経過による「確定」後、初めて免責の効力が及ぶことになります。)。

 同時廃止の決定が出ない場合は、破産管財人が選任され、この破産管財人が破産者の財産を管理することになります。こうして破産管財人が選任される場合を「管財事件」と呼んでいます。
 管財事件というと、会社などの破産の場合などをイメージされるかもしれませんが、個人の方でも、一定の財産を保有している場合や、直ちに免責を認めてよいかどうか疑問が残る場合など一定の場合には、管財事件となることがあります。
 管財事件になると、破産管財人が財産を調査、管理、換価して、借金への配当に充てられるかどうかを検討していくことになります。検討の結果、配当ができれば配当を実施してから破産手続を終結します。配当できないと判断した場合には、その時点で破産手続を廃止します。
 なお、破産管財人が選任された場合は、破産管財人は破産者の免責を許可するかどうかについて意見を述べることになっていますので、当然のことですが、破産管財人に対しては真摯な態度で臨むことがとても重要になります。

2 民事再生(個人再生)

 民事再生とは、破産のおそれがある方について、一定の債権者の同意と裁判所の許可を条件として、一定の弁済等を行えばその余の借金の返済を免除するという制度です。
 民事再生は個人だけでなく企業でも利用できますが、民事再生のうち、特に個人向けに特別な制度として用意されているのが、個人再生という手続になります。ここでは、個人再生に絞ってご説明します。

 個人再生は、借金総額5000万円以下の個人の方を対象に、借金総額のうち、最低100万円以上(借金総額によってはその5分の1〜10分の1ということもあります。)を、原則3年(最大5年)で分割して支払うことを条件に、残額を免除してもらうという制度です。
 個人再生も民事再生の中の一つの手続ですので、一定の債権者の同意と裁判所の許可が必要となります。もっとも、債権者の同意については、積極的な同意まで必要ではなく、債権者総数の過半数又は債権総額の過半数以上の反対意見が出なければ、債権者の意見が無回答のものは同意したことと同じ扱いとなります。

 個人再生も裁判所に申し立てる手続なので、まず裁判所に申し立てることから始めます。裁判所は、破産のおそれがあると判断すれば、個人再生手続を始めるという決定を下します。これを「再生手続開始決定」といいます。
 開始決定が下されると、3〜4ヶ月の期間で、債権総額の調査・確認の手続、債権総額を基にした返済計画である再生計画案の提出、この計画に対する債権者の賛成反対を求める手続、最終的な裁判所の許可決定、という手続が進められることになります。この最終的な裁判所の許可決定のことを「再生計画認可決定」といいます。
 破産の際の免責決定と同様、再生計画認可決定に対しても裁判の判決のように不服申立ができますので、不服申立期間経過による「確定」後、初めて認可決定の効力が及ぶことになります。これにより、計画案どおりの支払を実行すれば、残額が免除されることになるわけです。

 なお、民事再生手続には「住宅資金特別条項」という、一定の条件を満たせば住宅ローンだけは特別に扱われる制度があります。これを利用すれば、住宅ローンだけは支払を継続して、住宅を残すことが可能です。
 ただし、これは住宅ローンについて特別に認められた制度であり、自動車ローンなどではこのような特別な扱いは法律上は認められていませんので、注意が必要です。

3 任意整理

 任意整理の「任意」とは、「強制」の反対で、自分の意思で、という意味です。ここでは、裁判所の手続が強制力を伴うこととの対比で、裁判外で債権者との話し合いにより債務整理することを意味します。
 任意整理では、手続はあくまでも「債権者との話し合い」に過ぎません。強制力はないので、双方が合意しない限り、解決はしません。
 もっとも、債権者も、自らの立場を強硬に主張するだけではそのうち破産や個人再生を申し立てられてしまう可能性があることを承知しているのが通常です。また、借金を負っている側の立場としても、裁判所の手続を使いたくない理由があって任意整理を希望する場合が多いので、自分に有利な分割返済条件の提案にばかりこだわるわけにもいかないことがあります。そうした双方の利害の中で、お互いに妥協点を見出して、最終的に返済総額と分割回数等を調整して合意するのが、任意整理というわけです。
 なお、任意整理の予定で借金額の調査をしていると、過払い状態になっていることが判明することもあります。こうした過払い金の返還請求も、任意整理の一つとして扱われることもありますが、過払い金については次の項で具体的にご説明します。

4 過払い金とは?

 過払い金とは、以前「グレーゾーン」と呼ばれた法律の隙間を利用して、金融機関が利息制限法で定められた利息の上限利率を上回る利息を取り続けていたことにより、利息制限法で定められた利息の上限利率で計算し直すと、既に元本の支払を終わっており、逆に払い過ぎ状態になっている場合の払い過ぎたお金のことをいいます。
 過払いになっている可能性が高いと思われるのは、概ね、平成19年頃以前までに消費者金融やクレジットカードのキャッシングで5年以上借入と返済を続けていたことがある場合です。
 過払い金については、民法上の「不当利得」という根拠により、金融機関からの返還を求めることが出来ます。これは法律上の正当な権利ですので、「借りたものなんだから・・・」などと思わずに、きちんと返還を求められることをお勧めします。
 なお、最近は、過払い金の返還請求を受ける金融機関のほとんどが、裁判外での話し合いでは過払い金全額の返還には応じてくれず、返還までの時間を引き延ばそうとしてくる傾向にあります。ケースバイケースで譲歩することも必要ですが、基本的には早めに不当利得返還請求訴訟を提起して、裁判上の請求をすることが重要だと思います。

5 その他の手続

 債務整理の手続としては、他にも「会社更生」「特別清算」などいろいろな制度がありますが、これらは主に会社向けの手続であるため、ここでは説明を省略させていただきます。

 

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